大阪府
大阪市
おおさかし
古代の「難波津」に始まり、難波宮の造営や豊臣秀吉による大坂城築城、そして江戸時代の「天下の台所」を経て、日本経済・文化の中心として独自の発展を遂げてきた大阪市は、西日本最大の人口・経済規模を誇る政令指定都市です。お好み焼きやたこ焼きなどの独自の食文化や、他人とは異なるアイデアを面白がる開放的な「水の都」の気風が、人々の暮らしを賑やかに彩っています。近年では、JR大阪駅前の旧梅田貨物駅跡地約二十四ヘクタールにおいて、水と緑、そしてイノベーションが高度に融合する大規模再開発エリア「グラングリーン大阪」の整備が進められています。2024年から始まった順次開業に続き、2026年11月20日にはノースパーク内に約1,400平方メートルの水景を持つ「うめきたの森」が早期開園を控えるなど、緑豊かな「都市の森」としての再生が精力的に行われています。また、2025年には人工島「夢洲」で大阪・関西万博が開催され、約2,558万人の来場者を迎えたのち、2026年現在は更地への復旧と並行して、2030年開業をめざす統合型リゾート(大阪IR)の建設が本格始動しています。世界を惹きつける最先端の都市開発と、幾多の災害や戦火を乗り越えながら磨き上げてきた水都の不屈の歴史が、現在の豊かな営みと交差しています。
最終更新日:2026年7月31日
郷土料理・ご当地グルメ
この地域で親しまれている味を5件紹介します。いか焼き
小麦粉を水やだしで溶いた生地へ刻んだいかを加え、鉄板で薄く押し焼きにして、ソースなどで味を付ける大阪市の粉もの料理です。姿焼きのいかではなく、生地といかを一体に焼く軽食を指します。昭和期から百貨店や商店街、屋台などで親しまれ、卵を加える形式もあります。生地、いか、ソース、厚さは店舗によって異なります。
どて焼き
牛すじ肉とこんにゃくを、味噌、砂糖、みりんなどを使った煮汁でやわらかく煮込む大阪市の料理です。名称は、鉄鍋の縁へ味噌を土手のように盛り、中央で具材を焼きながら溶けた味噌を絡めた調理法に由来するとされています。現在は最初から味噌だれで煮る作り方も一般的です。ねぎや七味唐辛子を添え、酒肴やおかずとして食べられます。新世界周辺の串カツ店や大衆酒場などで提供されています。
串カツ
牛肉、魚介、野菜などを一口大に切って串へ刺し、小麦粉を使った衣と細かいパン粉を付け、油で揚げる大阪市の料理です。大正末期から昭和初期、新世界周辺で働く人が手頃な価格で食べられる料理として広がったとされています。揚げたてをソースへ浸して食べる形式が定着しましたが、共用容器を使う店では衛生上、一度口を付けた串を再び入れない決まりがあります。現在は個別のソースを添える店もあります。
船場汁
塩さばの頭や中骨などのあらと大根を昆布だしで煮て、塩や薄口醤油で味を調える大阪市船場の汁物です。明治から大正期、商業の中心地だった船場の商家で、忙しい仕事の合間に短時間で作れる日常食として食べられました。身を別の料理へ使った後の魚のあらを無駄なく利用し、大根とともに煮ることから、大阪の「始末の料理」を表す例とされています。仕上げにねぎやしょうがなどを添えて食べます。
オムライス
味付けしたご飯を薄く焼いた卵で包み、ケチャップやソースを添える大阪市発祥説のある洋食です。大阪の洋食店では、胃の調子を崩して白ご飯とオムレツを注文していた常連客のため、店主がケチャップで味を付けたご飯を卵で包んだことが始まりと伝えられています。具材には鶏肉や玉ねぎなどを使い、店や家庭によって炒め方や卵の仕上げが異なります。その後全国へ広がり、家庭料理や洋食店の定番となりました。