神奈川県
横浜市
よこはまし
安政六年に開港される前はわずか百戸ほどの小さな漁村だった横浜市は、豊かな自然と輝かしい開港の歴史が美しく息づく国際的な港湾都市です。海への眺望が素晴らしい山下公園では「未来のバラ園」に約百六十種もの色鮮やかなバラが咲き誇り、妻木頼黄らの設計による明治・大正期の保税倉庫の面影を伝える横浜赤レンガ倉庫がレトロで温かみのある佇まいで人々を迎えています。世界最大級の規模を誇る横浜中華街の賑やかな活気や、みなとみらいの洗練された港の景観が、この街を訪れる人々や暮らす人々の日常を華やかに彩っています。 関東大震災のがれきを大正十四年から4年がかりで埋め立てて造成された山下公園や、生糸商・原三溪が本牧の地に築き、京都や鎌倉から貴重な重要文化財建造物を移築した美しい日本庭園三溪園など、幾多の苦難を乗り越えて守られてきた歴史的遺産が今も静かに息づいています。日本初の鉄道やガス灯などの近代的な生活インフラが始まった文明開化の地であり、名門「ホテルニューグランド」で考案されたスパゲッティナポリタンやシーフードドリア、中区の老舗「玉泉亭」が発祥とされるあんかけ野菜のサンマーメンなど、独自の豊かな洋食・麺類文化がこの場所から全国へと広がりました。文明開化を先導した不屈の歩みや海を渡ってきた異国の文化が、現在の豊かな営みと交差しています。
最終更新日:2026年7月31日
郷土料理・ご当地グルメ
この地域で親しまれている味を4件紹介します。牛鍋
牛肉、ねぎ、豆腐、しらたきなどを鉄鍋へ入れ、味噌または醤油、砂糖、酒などを使った甘辛い味付けで煮る横浜市の料理です。幕末の横浜港開港後、外国人を通じて広まった牛肉を日本人向けに調理した料理として発展し、明治期の文明開化を象徴する食文化となりました。現在のすき焼きに近い料理ですが、横浜における牛肉食の歴史を伝える料理として登録します。
サンマーメン
醤油味などのスープに中華麺を入れ、もやし、白菜、にんじん、きくらげ、豚肉などを炒めて、とろみを付けたあんを載せる横浜市発祥の麺料理です。戦後、横浜の中華料理店で、手頃な野菜を使った温かい料理として提供され、県内へ広まりました。名称にサンマとありますが魚のサンマは使いません。野菜の種類、あんの濃度、スープの味は店舗によって異なります。
シューマイ
豚肉、玉ねぎ、でんぷん、調味料などを混ぜたあんを、小麦粉の薄い皮で包んで蒸す横浜市の名物料理です。横浜中華街の点心文化や、駅弁・土産品として販売された商品を通じて地域へ定着しました。現在は飲食店、専門店、家庭用商品などで広く提供されています。豚肉の割合、玉ねぎ、魚介の使用、皮の厚さ、大きさ、味付けは店舗や製造者によって異なります。
横浜家系ラーメン
豚骨と鶏がらを煮出し、醤油だれを合わせたスープに、太めの中華麺を入れ、チャーシュー、ほうれん草、海苔などを載せる横浜市発祥のラーメンです。昭和49年に横浜市新杉田で開業した店舗の料理を起点に、店名や系譜から「家系」と呼ばれるようになりました。麺の硬さ、味の濃さ、油の量を選べる店もあります。スープ、麺、具材は店舗によって異なります。