熊本県
産山村
うぶやまむら
阿蘇外輪山の北東側で大分県に接する産山村は、標高の高い草原と谷、湧水に集落が点在する村です。池山水源と山吹水源では、火山地形に浸透した水が豊かに湧き、飲用や農業、川の流れを支えています。草原では春の野焼きや採草が続けられ、あか牛などの放牧地として利用されてきました。ヒゴタイ公園では、瑠璃色の花をつけるヒゴタイをはじめ高原の植物が見られます。冷涼な気候を生かし、米、野菜、畜産が営まれ、九重方面や阿蘇谷へ向かう道路が生活をつなぎます。草原は放置すれば森林へ変わるため、火入れや草刈りには地域の共同作業が欠かせません。湧水と牧野を維持する日々の手入れが、産山村の開けた高原景観をつくっています。
最終更新日:2026年8月2日
郷土料理・ご当地グルメ
この地域で親しまれている味を2件紹介します。阿蘇高菜漬け
阿蘇地域の寒冷な気候と火山灰土壌で栽培される阿蘇高菜を使った漬物です。茎が細く歯ごたえがあり、春の限られた時期に手で折って収穫されます。少なめの塩で漬ける緑色の「新漬け」と、多めの塩で漬け込み発酵させるべっこう色の「古漬け」があります。保存食として作られてきたもので、そのままご飯に添えるほか、細かく刻んで油炒めや高菜飯などにも利用され、阿蘇地域の家庭で受け継がれています。
阿蘇あか牛肉料理
阿蘇地域の草原で放牧される褐毛和種「あか牛」を使った料理の総称です。あか牛は赤身の割合が多い肉質を持ち、阿蘇地域の認定店などでステーキ、焼肉、丼などに調理されます。阿蘇の草原は、野焼きや採草、放牧といった人々の営みによって維持され、あか牛の飼育もその循環の一部となっています。地域の畜産物を活用し、草原環境と農業の関係を伝える食文化ですが、単一の料理名ではないため公開候補としては保留します。