愛知県
名古屋市
なごやし
中部地方の輝かしい主都である名古屋市は、日本屈指のモノづくり産業の集積を誇り、独自の豊かな食文化が人々の日常をにぎやかに潤す大都市です。栄や名駅などのきらびやかな超高層ビル街や、どこか懐かしい商店街が心地よい対比を描いており、ご当地グルメの代名詞である「ひつまぶし」や「味噌カツ」、香ばしい「手羽先」に伝統の「きしめん」などの「名古屋めし」が、暮らす人々や訪れる人々の心とお腹を美味しく彩っています。歴史を遡れば、慶長十五年に徳川家康が名古屋城の築城とともに、町ごとすべてを移設した壮大な「清須越し」によって現在の洗練された都市骨格が形作られました。織田信長・豊臣秀吉・徳川家康という日本の歴史を動かした「三英傑」ゆかりの深い社寺や遺産が今も市内の各区に大切に残されており、世界をリードする先進的なモノづくりの歩みや武家文化の誇りが、現在の豊かな営みと交差しています。
最終更新日:2026年7月31日
郷土料理・ご当地グルメ
この地域で親しまれている味を7件紹介します。台湾ラーメン
豚ひき肉、にら、ねぎ、にんにく、唐辛子などを炒め、辛い醤油味のスープと中華麺へ合わせる名古屋市発祥のラーメンです。1970年代、市内の台湾料理店が台湾の担仔麺をもとに、辛く調整して提供した料理が広まりました。台湾ではなく名古屋で成立した料理で、辛さ、肉そぼろ、麺、スープは店舗によって異なります。
あんかけスパゲッティ
太めのスパゲッティを油で炒め、肉や野菜を煮込んでこしょうを効かせた、とろみのある赤褐色のソースをかける名古屋市の洋食です。1960年代ごろ、市内の洋食店で考案された料理が喫茶店や専門店へ広まりました。ウインナー、玉ねぎ、ピーマン、卵などを組み合わせ、ソースの辛さ、麺、具材、盛り付けは店舗によって異なります。
台湾まぜそば
茹でた太めの中華麺へ、唐辛子やにんにくを効かせた台湾ミンチ、にら、ねぎ、魚粉、卵黄などを載せ、たれと混ぜて食べる名古屋市発祥の汁なし麺です。2000年代、市内のラーメン店で台湾ラーメン用の肉そぼろを活用して考案されました。食後に残った具とたれへご飯を加える食べ方もあり、辛さや具材は店舗によって異なります。
ひつまぶし
ウナギのかば焼きを細かく切り、ご飯を入れたひつへ広げて盛る名古屋市の料理です。最初はそのまま茶碗へ取り分け、次にねぎ、わさび、海苔などの薬味を加え、最後にだしや茶をかけて食べる方法が知られています。焼き方には腹開きや蒸さずに焼く方法が用いられることがありますが、店舗によって異なります。明治期から名古屋のウナギ料理店で提供され、地域の外食文化として定着しました。
おしもん
米粉へ熱湯を加えて練り、花、鯛、宝船などを彫った木型へ押し込み、型から外して食紅で彩色した後に蒸す愛知県尾張地域の行事菓子です。「おこしもん」と呼ばれることもあります。桃の節句にひな人形へ供え、焼くか蒸し直して、砂糖醤油などを付けて食べます。型へ押して作ることや、型から起こして外すことが名称の由来とされ、家庭ごとに木型が受け継がれてきました。
天むす
小エビなどの天ぷらを具として入れ、塩味を付けた小さめのご飯で包み、海苔を巻く料理です。三重県津市で考案されたとされ、その後名古屋市でも販売され、なごやめしの一つとして定着しました。エビの天ぷらへ塩やたれで味を付けてから包む方法があり、ふきやきゃらぶきを添える場合もあります。三重県の天むすが津市で考案された発祥地の料理であるのに対し、愛知県では名古屋市で販売され、なごやめしの一つとして広く定着しました。
味噌カツ
豚肉へ衣を付けて揚げたとんかつへ、豆味噌、砂糖、だし、みりんなどを合わせた味噌だれをかける名古屋市周辺の料理です。揚げたカツを味噌だれへくぐらせる方法や、皿へ盛ってからたれをかける方法があります。千切りキャベツやからしを添え、ご飯とともに食べる形が一般的です。味噌だれの甘味、濃さ、粘度は店舗によって異なり、名古屋の洋食・外食文化として定着しています。